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2007年1月13日 (土)

遙か遠い「荒ぶる」~関東学院、日本の目指すラグビーを体現

結果は早稲田26-33関東学院。点数だけを見れば「あとワントライ返せれば」と言うことになりますが、試合内容と総合力では関東学院が早稲田を圧倒し続けました。昨季の大学選手権決勝戦は、早稲田41-5関東学院と言う結果だったが、それをひっくり返したような大差だったと言って良いでしょう。

早稲田が唯一劣勢な「身長差」で、関東学院は出だしから圧倒しました。早稲田ボールのラインアウトを「全て」(実際には全てではありませんが、そのぐらい圧倒していたと言うこと)と言って良いほど奪取しました。クリーンキャッチ→すぐにワイドに展開、またはモールで押すと言う早稲田の攻撃のきっかけを完全に消し去ります。ラインアウトから前に出た関東学院FWは、近場のラックに素晴らしい集散を見せ、力強いスウィープとしっかりとしたパックで早稲田のターンオーバーの機会を封じました。下がる早稲田に対し、個々の当たりでも関東学院が圧倒します。一人が早稲田ディフェンス数人を巻き込み、ラックを形成した後素早く大外に展開。人数の足りない早稲田のさらに外側を、綺麗に駆け抜けて行きました。大外だけでなく、FWBKともに縦でも強さを見せ、縦突破するか、突破出来なくても早稲田のディフェンスを集めてから展開しました。モールでごりごりすることなく、キックも余り使わずに、ひたすらテンポ良くFWBKが一体となってボールを縦横に継続するラグビー。これぞ、今季の早稲田が目指していたラグビーではなかったでしょうか。

ひらすらディフェンスと背走に終始した早稲田は、受けに回ったチームに良く見られる光景ですが、選手が次々に負傷し退場を余儀なくされました。まず、東条主将(FL)。続いて、後藤副将(LO)。さらには、東条主将の交代で入った松田選手(FL)が負傷退場。FLのリザーブが足りなくなった早稲田は、本来HOの臼井選手を投入せざるを得なくなり、互角かそれ以上に頑張っていたスクラムでも劣勢に立たされるようになりました。自他ともに認める「スターバックス」にもボールが回らず、ディフェンスに専念する時間帯が長く続きました。FWが優勢に立ってプレッシャーをかけられれば、キックで前進する作戦が奏功するのですが、そうでなかったこの試合は、SO曽我部選手のキックも関東学院にボールを供給する結果となってしまいました。相手チームを悩ませるSH矢富選手も、プレッシャーを受け続けるためか力を発揮できずに終わりました。寧ろ、関東学院のSH藤井選手のほうが、のびのびと変幻自在の活躍を見せましたし、BKも早稲田のお株を奪うゲインを連発していました。受けに回るとここまで変わるものなのでしょうか。。。相手反則からの速攻などから、早稲田も4トライを奪いましたが、いずれも奇襲か個人技で奪ったものでした。3つは早稲田本来の戦い方の結果から生まれたトライとは言えません。最後のワントライには執念を感じましたが、これも試合が決まってからのものです。ただ、圧倒的に劣勢の中、ワンチャンスで4トライを返したのは、流石は早稲田です。ただ、組織として負けていたのが痛かった。。。それに、ラインアウトで余りに劣勢となったため、後半相手の反則でチャンスを得ても、タッチキック→ラインアウト→ラインアウトモールと言う選択肢を選択し得ず、回すしかなかったのも残念でなりません。

関東学院は、他の全てのチームにとってお手本となるような、素晴らしいラグビーを見せてくれたと思います。10年連続決勝進出の偉業は、並大抵のことではありません。3連覇と同じぐらいの価値があるかも知れませんね。一方、最後の最後で今までの積み上げを全て失ってしまったかのような試合内容になってしまった早稲田。2年生、3年生のときに「荒ぶる」を歌った4年生が、自分のときに歌えなかった辛さは、如何ばかりかと思います。この悔しさは、来季必ず晴らさなければいけません。悔しさは必ず人を強くします。今日は関東学院の勝利を素直に称えましょう。FWがかなり傷んだので厳しいところですが、まだ日本選手権で今日の悔しさを今季のメンバーで晴らす機会も残されています。

早稲田の選手の皆さん、お疲れ様でした。そして、今季も何度もワクワク、ドキドキさせて頂きました。有り難う。そして、関東学院の選手の皆さん、おめでとうございます。実に素晴らしいラグビーを見せて頂きました。両者とも、日本選手権での活躍を祈っております。

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